私には何人かの部下がいる。
営業系の部下、内勤系の部下、企画系の部下、だいたいこの３種類の部下がそれぞれ何人かずついる。
当然その部下にも何人かの部下がいる。

私たちの会社にはＩＳＯ９００１に準拠したルールがある。
このＩＳＯ９００１に準拠したルールのほとんどは、私たちが実際に社外・社内で起こしてしまったトラブルを二度と起こさないように考え抜かれて制定されている。
このＩＳＯ９００１に準拠したルールを守り、顧客の期待や安心に応えていれば、会社は永遠に存続できるのだ。

ところが、このルールを守らずに仕事をしている不届きものがたまにいる。
注意を受けていなかったからいいと思ってました的な不届きものがいるのだ。
ほんとうに悲しい。自分自身の能力の至らなさを痛感する。私たちの至らなさを痛感する。

そういう不届きもの専用の人工衛星を飛ばし四六時中管理監督すればよいのかも知れないが、それだと不届きもの一人当たり５００億円ぐらいのコストがかかる。
そんなコストをかけるぐらいなら、その不届き者にルールを100％守って仕事を進めてゆく癖をつけさせれば良いだけのことだ。
この癖づけこそ上席者の最も大切な仕事のうちのひとつだ。

私たちが部下に、ＩＳＯ９００１に準拠したルールを守らせ、部下とともに顧客の期待や安心に応えていれば、会社は永遠に存続できる。
しかし、部下がルールを守っているのかどうか、また、部下が顧客の期待や安心に応えているのかどうか、この検証を軽薄に行っているようでは、会社は永遠に存続できるはずがない。