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当たり前のことを当たり前にする。
これは右肩上がり時代の処世術だ。
右肩上がり時代に得た既得権益を守るだけなら、この処世術で良い。
しかしながら、私たちのいる機械工具業界は、今、右肩上がり時代ではない。
今、私たちがいるのは成熟期なのだ。
成熟期を生き残るキーワードは拡大だ。
町の薬屋、町の電気屋、町のレコード屋、町の商店街が消えたのは、当たり前のことを当たり前にしていなかったからではない。
成熟期に拡大を目指さなかったからだ。
全体のパイがちいさくなり、ちいさくなったパイの奪い合いに明け暮れる成熟期。
この成熟期にふさわしい処世術とはなにか?
それは前述した通り、拡大にチャレンジしてゆくことだ。
生き残りを賭けて、拡大にチャレンジしてゆく。
これは考え方ではなく、今という時代を生き残るための、本能レベルの感じ方だ。