営業という仕事のうち「物販営業」は、いまやネットがする仕事だ。
「物販営業」でいうところの地域密着営業は、いまやネットの独壇場だ。
このことには１０年以上前から気づいていた。
だから、私は「物販営業」ではない「営業」に特化していくことにした。
そして、「営業」に集中出来る体制を整え、営業マンに武器を与え、営業マンがその武器を使いこなせるようにさえなれば、成果も結果もついてくる平和で楽しい営業会社が誕生すると考えた。
営業内勤アシスタントを正社員で揃え、配送を外部に委託して商物分離をし、営業マンひとりひとりの戦闘能力を上げていけば、成果や結果が出つづける平和で楽しい営業会社になると思っていた。
しかしそれは、そうでもなかった。
成果や結果は、営業マン全員に出つづけるわけではなかった。

私はこの時点で「営業」という仕事を、画一的にしか見れていなかった。
「営業」という仕事を、今のように、三種類に分けて見ることが出来ていなかった。
プロ野球から気づきを得て、「営業」という仕事にも、「スターター」、「セットアッパー」、「クローザー」という三種類の仕事があることに私は気づいた。
先発ピッチャー至上主義であった時代は、「セットアッパー」や「クローザー」は先発ピッチャーとして活躍できない選手が任される仕事だった。
しかしそれは昔の話で、期待の新人がいきなり「セットアッパー」や「クローザー」を任され、彼らの年俸も先発ピッチャーに引けを取らないものになっている。
確信する。このことに他社に先んじて気がついた私たちは、やっと、ついに、成果も結果も出つづける平和で楽しい営業会社になれるのだ。