マネジメントメッセージ

マネジメント・メッセージ 2023年1月(5/5)

マネジメント・メッセージ 一覧へ

みずほFGが、源流の第一国立銀行創設から150年を迎える2023年、【企業理念】をリニューアルする。
相次いだシステム障害に対し、「戦略」ではなく【企業理念】で、先を見据えた革新を図る。
それは、相次いだシステム障害を通して、【企業風土は戦略に勝る】ことに気づいたからだという。

【企業風土は戦略に勝る】、そんなことは当たり前のことだ。
そして、【企業風土】づくりほど難しいものはない。
よく他者から、「社長業は孤独で大変じゃないですか?」と社交辞令的に問われることがあるが、この【企業風土】づくりという一点においては、たしかに孤独で大変だ。

【企業風土】づくりなんて、社員みんなですることじゃないの?

社員みんなでつくっていくのに、孤独で大変だなんて言うのはおかしい!

そのような意見は、すべて聞くだけ聞いて却下である。
ファーストペンギン、自転車の最初のひとこぎ等々、物事のやり始めというのは孤独で大変だ。
【企業風土】をつくろうと自発的に考える一般社員など、よっぽどのことがなければいない。
そのよっぽどのことが、みずほFGでは、彼らがそれに気づくまで起こり続けたのである。

【企業風土】づくりは社員みんなで成すものだが、各チームのリーダーにその自覚がなければ、部下を巻き込み、社員みんなで取り組むことはできない。
【企業風土】づくりにはリーダーが機能することが必要不可欠だ。
リーダーが蓋になるようなことがあってはならない。
それには社長がことあるごとにリーダーに、その重要性を伝え続ける必要がある。
だから企業には理念があり、それが配布され、説明され、社員は理解と実践を求められるのである。
【企業風土は戦略に勝る】ことを粛々と、私たちはこの世に顕現させていく。

最後に、私はこれまで、以下の【企業風土】との戦いに、こころと時間とからだの全てを使って来た。
安売りする【企業風土】、会社に利をもたらすことを自分事としない【企業風土】、新しい取り組みに反対するのみのひとが跋扈する【企業風土】、軽い感覚で賭け事みたいな仕事をする【企業風土】、他者の成長に無関心な【企業風土】、他者に施されていることに気づけずに不満ばかり沸き起こる【企業風土】、他者の時間に配慮しない【企業風土】、自分がやらねば誰がやると奮起しない【企業風土】、誰かが見ていないと手を抜く【企業風土】、じぶんの間違いや勘違いを都合よくもみ消す【企業風土】、自分の役割に無自覚で他責の【企業風土】、このような負の【企業風土】との戦いに、私はこころと時間とからだの全てを使って、ファーストペンギン、自転車の最初のひとこぎの漕ぎ手としての使命を果たして来たと自負している。