むかし、部下のことを、「あなた」呼ばわりする課長職レベルの社員がいた。
それになにか気持ちわるさを感じて、この違和感はなんだろうと考えたことがある。
相手のことを「あなた」と言う呼び方は、「おまえ」と言う呼び方や名前の呼び捨てよりも、一瞬、丁寧な呼び方に聞こえるかも知れない。
だが、お客様や普段お世話になっている目上の方を「あなた」呼ばわりしてみると、それがいかに蛮勇であるかが分かるだろう。
組織内でのやり取りや接客において、相手のことを「あなた」呼ばわりすると、虚勢や空威張り、相手のマウントを取りに行くような挑発的な態度にしか聞こえない。
もちろん、相手を「あなた」呼ばわりしていなくても、虚勢や空威張りに見える態度を取っているだけで相当気持ちわるいのだが。