マネジメントメッセージ

マネジメント・メッセージ 2021年3月(2/3)

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幼い頃から私はいつも、期待はずれと言われてきた。

 

小学生のときは神童と呼ばれたが、中学受験に失敗。第二志望で合格した中高一貫校では上位の成績で、東大合格間違いなし!と言われていたのが身から出たサビで退学処分。

大学では男声合唱部に入り逸材と言われるも、大学四年時、常任指揮者の先生から期待はずれと名指し。

サラリーマンで営業をしていた頃は30ヶ月以上連続一位の成績で、当時最年少で事業所長に抜擢されるも、大口のお客様と大げんかし更迭。

それでも自信満々で今の会社に入社した際には未回収金3億を回収するミッションを与えられ、それにまともに取り組んでいくと社員の不正処理や横領が発覚。その余波で幹部社員が続々退職。

一方で、売上を5倍にすると意気込むも、支払は翌月振込が多く回収は四ヶ月の手形が多く、つまり、お客様と仕入先様の支払率と回収率の差があまりにも大きく、利益ではなく売上に特化した拡大路線を断念。そこで売上の半分を占めていた薄利の物販をやめ工事やメンテナンスに業態転換する方針を打ち出したのはいいが、付いてこれない社員が会社を辞めていく。辞めていった社員や同業他社、一部の仕入先様やお客様からは、あることないことを言われて四面楚歌。

 

幼い頃から今の今に至るまで、期待はずれの烙印は押されっぱなしだ。

こんな筋金入り期待はずれの私だが、ふしぎなこともあるもので、年々、人格的にも会社の業容も安定していっている。

期待はずれと言われ続けても、恥をかきつつ、勇気を持って自らの実績を肯定し、何事も軽くいなさず、投げ出さずに、生きているからだろう。