マネジメントメッセージ

マネジメント・メッセージ 2019年9月(1/5)

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トラブル時に最優先することといえば、誰が悪いのかといった犯人さがしではなく、お客様の要求を満たすことを目的とした最速の動きだ。
たとえお客様に、このトラブルを起こした原因があろうと、だ。
満たすべきお客様の要求とは、たいていの場合、納期と性能の確保についてのことだ。
この納期と性能の確保というゴールに向かって、全速力で全力を尽くすことが私たちの最優先事項なのだ。
刻一刻と納期のデッドラインが差し迫って来ている私たちに、犯人さがしなどしている余裕はない。
私たちとは、私たち商社だけのことではない。このトラブルの登場人物全員のことだ。
登場人物は三者いる。私たちのような商社と仕入先様とお客様の三者だ。
この三者が、お客様が要求する納期と性能の確保という同じゴールに向かって全速力で全力を尽くすのだ。

しかしながら一方で、納期や性能の妥協点をさぐっていくことも忘れてはならない。
お客様の要求に100%応えようとしつつ、妥協点もさぐっていくのだ。
これには強烈な責任感と使命感が必要だ。あのときあなたが強く言わなかったから……、みたいな言い訳は許されない。
たとえばクレーム品そのものの納期がどうしても間に合わないとする。しかし仕様を落としたほぼ同等品なら納期に間に合うとする。この場合、クレーム品が納入されるまでそれで代替えできないかを、お客様に検討してもらう。代替品は誰が支払うのかという現実的な話によって、このトラブルはそもそも誰が原因で起こったのかという犯人さがしが始まってしまうかも知れない。でも私たち商社は、ここから逃げてはならない。
綱渡りをするような感じで、このようなことを強烈な責任感と使命感で詰めていくのは、間違いなく私たち商社の仕事だ。