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私たちの業界は、ものづくり業界です。ものづくり業界とは、いわゆる産業、工業にたずさわる業界のことです。
この業界が将来性の高い、安定した業界と言える理由を説明します。
歴史的に、裕福な国はすべて工業国家です。農業や観光で裕福な国になった事例はありません。
私たちの国、日本は裕福な国です。路上で飢え死にするひとや巨大なスラム街などまったくない国です。
時代が変わろうと私たちは、私たちの住む国が、裕福な国であり続けて欲しいと思い続けるでしょう。
裕福な国であり続けたいと私たちが思う限り、私たちの国はこれからも工業国家であり続けるはずです。
アメリカの経済学者モレッティによれば、製造業で雇用が1名増えると周辺の産業や商業で2~6名もの新たな雇用が生み出されます。これを「製造業の雇用の乗数効果」と言います。
製造業の雇用が増えれば製造業だけにとどまらず、さらに周辺の産業や商業の雇用へと広がるという訳です。
この「製造業の雇用の乗数効果」により、私たちの住む国には飢え死にするひとや巨大なスラム街がないのです。
工業国家だけを較べて見てもそれは言えます。
GDPに占める製造業の比率は、スイスが27%、ドイツが25%、日本が20%です。この三国の失業率が3~4%前後であるのに対し、GDPに占める製造業の比率が20%を切っているイギリス、フランス、アメリカの失業率は6~10%近くになっています。
モレッティの「製造業の雇用の乗数効果」が指し示す通り、GDPに占める製造業の比率が減ると雇用が生まれにくくなり、GDPに占める製造業の比率が増えると雇用が生まれやすくなる訳です。
人件費や人材不足、為替の問題で、または爆発的に消費が増える新興国をマーケットにするという理由で、日本のものづくり企業が海外へ出て行ってしまうという懸念が言われて久しいですが、実態は、大体の場合、海外に出て行くようなものづくり企業は、その企業の国内工場も充実しています。
そのような企業の国内工場は、人件費や人材不足、為替の問題を解決するために、最新の設備で高付加価値製品を製造しています。
ここに私たちのビジネスチャンスがあるのです。
この業界が将来性の高い、安定した業界と言える理由は、以上です。