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私たちの会社は業績が良いときも悪いときも、当期の経常利益の累計を、毎月全従業員にオープンしている。だから、経常利益が6,000万円あったからといって、「俺の給料をアップしろ」という愚かな従業員はいない。それは全従業員が、6,000万円という利益が、どのような数字であるのかが分かっているからだ。
6,000万円が従業員30名で成された数字だとすれば、 従業員一人が一年間かけて会社にもたらした利益は、6,000÷30で、200万円となる。そこから税金を引くと、残るのはだいたい120万円。従業員一人一人の給料をアップするとなると、この120万円から拠出することになる。仮に従業員一人あたり年間50万円給料をアップしたとすると、従業員一人が一年間かけて会社にもたらした利益は、120-50で、たったの70万円になってしまう。従業員一人が一年間かけて70万円の利益、月でいうと6万円弱の利益、従業員30名で月180万円の利益、こんな数字なら、当社の場合、現預金が10億円くらいあるので、商売をやめて投資をしたほうが遥かに良い。
こういうことが分からない愚かな従業員がいないのは、業績が良いときも悪いときも、当期の経常利益の累計を、毎月全従業員にオープンしているからだと確信する。