仕事において、人を育ててくれるのは人ではない。
仕事において、人を育ててくれるのは仕事だ。
営業職のボトルネックは商品知識ではない。
営業職のボトルネックは仕事を取ってくることだ。
これが難しいからセールスには大きな差がついてしまうのだ。

仕事において、人を育ててくれるのは仕事なのだから、仕事を取ってこれないセールスは、成長しようがない。
成長がないと、楽しくない。
ついには「仕事ができない」というレッテルまで貼られてしまう。
しかしそれは正確な表現ではない。
仕事を取ってくることのできない彼は「仕事ができない」のではない。
彼には「仕事がない」だけだ。

彼がたとえば嘘ばかりついて他者とまともなコミュニケーションがとれない人でもない限り、なんでも後回しにしてしまう幼稚な性格でもない限り、仕事さえ与えてあげられれば、彼にでも仕事はできる。
だから、上司の仕事とは、「部下のために部下の仕事を取ってくること」ということになる。そして、「その仕事を通じて、部下を成長させてあげること」、これが上司の仕事なのだ。

上司の仕事とは、やり方や商品知識やじぶんの経験を教えることではない。そんなことは単なる先輩にでもできる。
それを上司の仕事だと勘違いしているようでは、最初からそこそこのレベルの人しか使えない上司になってしまう。
真実、上司の仕事とは、「部下のために部下の仕事を取ってくること」なのだ。「その仕事を通じて、部下を成長させてあげること」、これが上司の仕事なのだ。