有言実行。
有言、つまり自らが発信したやるべき行動は、実行されてはじめて、私たちの通った道となる。
道は、通ってはじめて道になるのだ。
私たちのまえには道はなく、私たちのうしろにこそ道があるのだ。

コロナ時代の今、心理的には私たちは、地上の突端、最前線、つまり断崖絶壁のきわにいる。最前線にいる私たちのすぐ足もとには、断崖絶壁しかない。前人未踏の道しかないのである。
断崖絶壁の恐怖に私たちの足はすくみ、膝は震え、胸には寒い緊張が細かく走るだろう。
しかし、このイメージは、とても重要だ。
この恐怖の感覚を持たない者は、前人未踏の道を行かない者だ。石橋を叩くのは渡ろうとするからであって、渡りもしない者は叩くこともしないのとおなじだ。

私たちは前人未踏の道を行く。私たちが通ったあとが道になる。
断崖絶壁の恐怖に私たちの足はすくみ、膝は震え、胸には寒い緊張が細かく走るだろう。
しかしそれが前人未踏の道を行く証拠だ。
このうすら寒さのなかで、私たちは有言実行する。
有言、つまり自らが発信したやるべき行動を、実行してはじめて、私たちは前人未踏の道を行けるのだ。