仕入先メーカーの方が「技術はひとからひとへしか伝わっていかない」とおっしゃるのを聞いて、その通りだと膝を打った。
目の前が開けたような気になって、我が社を取り巻く現状や５年先ぐらいの未来が、なにやら妙に俯瞰できた。

「技術はひとからひとへしか伝わっていかない」

業界の技術展示会に行き、一日名刺交換などしていると、そんなことを年数回、十年以上続けていると、毎日三四十通の技術案内メールが来る。
興味のある技術情報はほんのすこしだ。だから１分もかけずに、その９５％のメールをゴミ箱に移してしまう。

ところが信頼している、つまり期待感と安心感をもって付き合っている方の口から聞く技術情報は、今はあまり興味がなくてもついつい聞いてしまう。それが新たなビジネスのヒントになったりもする。
これがまさに、「技術はひとからひとへしか伝わっていかない」だ。
そしてこれを体現するには、私たち自身が、常に日進月歩する技術に興味を抱き、ベテランになろうと、否、ベテランになればなるほど真摯に勉強し、お客様に論理的にご説明出来るように、その技術の押さえるべきところを押さえていくことが必要だ。